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回転する金属表面の温度を安定させる。

製造工程の概略
回転する金属表面の温度を一定に保ちHDPEシート(網目状)を加熱しながら、紙とHDPEシート(網目状)を加熱圧着させる工程

改造前の状況
• 温度計測:非接触熱電対(K-クラス2)温度センサー
• 加熱源:0.2MPaの飽和蒸気(ロール内に吹き込む)
• 必要に応じて手動で加減している
• コントロール機器:電子式温度調節計 + 電動弁
• ライン速度:40m/Min
• HDPEシート(網目状)の溶融温度が130℃の為、130℃を超えると、網目が溶融するため、低温で接触時間を長くして(ライン速度を遅くする)対応している。

現状から見える問題点
• 非接触熱電対の計測精度が悪い(±2℃)
• 飽和蒸気の圧力が低い(最低0.3MPa必要)
 飽和蒸気圧力 0.2MPa:120℃
 飽和蒸気圧力 0.3MPa:133℃
 HDPE溶融温度 130℃
 電動弁では動きが遅く温度変化に対応した動きができない。
• 季節、昼夜変化、工場出入口の開閉による温度調節の乱れ

改造点及び改造結果
• 温度センサー:放射温度計に取り換え(±1℃)
• 飽和蒸気の安定供給:減圧弁を更新し、定圧運転とする(0.3MPa)
• 電動弁をポジショナー付き空気式調節弁に変える。
熱バランス(消費熱量と供給熱量)の緻密な計算を行い、調節弁のCV値を適切な値にすることで、緻密な温度調節を可能とした。
結果:130℃+0℃-1℃の安定調節が可能となった。
• ライン速度:80m/Min(但しテンションの影響で60m/Minで運転)
• 上記の計算を基にしたシステムで、季節変化、昼夜変化等の外乱の影響を受けなくした。

製作期間及び受注金額
• 約3か月/1装置(12装置実施)
• 約600万円/1装置

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実績具体例A 実績具体例C 実績具体例D
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