受注のきっかけ
年間10万個の出荷に対して、1個2個規格外品が出荷されるための防止策
対策案のガイダンス
必要規格項目を出荷前に計測し、生産管理コンピューターと比較し不一致の場合はラインを停止する。
依頼側条件
•対象コイルのサイズ
最小コイル:直径1000mm 幅600mm 板厚1.2mm 重量5t
最大コイル:直径2100mm 幅1800mm 板厚10mm 重量30t
• 搬送方法:ベルトコンベアー
• 計測サイクルタイム:3分以内
• 計測箇所:外径-内径、板幅、板厚
• 計測精度:外径-内径=±5mm、板幅=±1mm、板厚=±0.1mm
• 出荷先別の梱包様式の表示(約150パターン)
• ワークの自動認識、自動計測開始
• ワークの到着順序:サイズ、時刻ともにランダム
• 計測器使用/不使用選択スイッチの取り付け
• 緊急停止ボタンの設置
• センサー破損防止対策
• すべての計測データーの記録及びデーターベース化
• ハード、ソフトウエアの設計、製作、据え付け
システムの提案内容
システムの概要
• スライダーアームにセンサーを取付てPLCでデーターを解析、演算し、パソコンへ送る
• パソコンは、社内ネットワークに接続され、生産管理データーと、計測データーを比較し、PLCへ送ると共に指定された梱包様式を表示し、ロギングデーターをデーターベース化する。(Access)
• PLCは、受信したデーターをもとにライン制御をおこなう。
苦慮した点と対策
サイクルタイムと計測精度
スライダーの速度を遅く設定すれば計測精度が良くなるが、サイクルタイムが長くなり、既定の時間内に計測が完了しなかった。
対策
スライダーの速度を2段階とし、計測タイミング以外の走行タイムを極限まで早くして、計測付近ではより精度が確保できる速度へ落とす。さらに、高速と低速移動の距離を加味して、規定時間内に規定精度での計測を可能とした。
使用ハードウエアーとソフトウェア
• パソコン(汎用品)Windows97 Visual Basic V6
• PLC:三菱電機AnSシリーズ GX Developer
• スライダーアーム:AIA 3軸 メーカー指定ソフトウエアー
• 通信:上位オフコン←→パソコン RS232C
• 通信:パソコン←→構内ネットワーク CCリンク
• 通信:パソコン←→PLC Ether Net
• 通信:スライダー←→パソコン RS232C
使用センサー
• レザーセンサー オムロンZ300
• 接触センサー オムロン
製作期間及び受注金額
• 約10か月
• 約2,000万円
• 総重量 約2t
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